90年代に米国の研究によって、1日に2杯以上のコーヒーを飲む妊婦は、2杯以下の妊婦と比べて流産のリスクが2倍であること、コーヒーを飲む量が毎日2杯以下でも、全く飲まない場合に比べて流産のリスクが40%上がることが報告されて以来、妊娠初期のカフェイン摂取は流産率を高めると結び付けられています。
しかし、別の研究所は、「カフェインと流産の関係を結びつけるものは見当たらない」と報告しており、未だにカフェインと流産のはっきりした関係はわかっていません。
カフェインが胎児に悪影響を与えると考えられている理由は、胎児にはアルコール、カフェインなどの刺激物を代謝する機能が備わっておらず、胎盤を通して胎児の体にカフェインが入り込むと、分解も排出もされず蓄積されるためです。
特に妊娠20週までの妊婦がカフェインを摂取すると胎児の細胞分裂に影響したり、胎盤内の血流が阻害される可能性があるため、妊娠初期はカフェインレスコーヒーに切り替えることをおすすめします。
医師によってはカフェインレスコーヒーでもカフェインは微量に残っているので飲まないほうがいい、という場合もありますが、母親のストレス解消のために1日1杯程度なら問題ないという場合もあります。
インターネットの通販サイトではさまざまな種類のカフェインレスのコーヒーが売られており、中には普通のコーヒーと風味が変わらないものもあります。
スターバックスのノンカフェインコーヒー「ディカフェ」も妊婦に大人気です。